日本へ帰国後1ヶ月も経たないくらいの時期に妊娠が発覚した。
子どもを望んでいなかったわけではない。過去何度かいくつかの婦人科にかかった際にそれぞれの先生から「もしかしたら子どもはできにくいかも知れない。もし子どもがほしい場合は早めに妊活を始めたほうがいいかも知れない。」と言われていた。夫にはそれを結婚前から伝えていたので、相談のうえ「早めにトライしてみよう」ということになった。まだそのときは海外に住んでいたが、海外に住んでいる間は子どもを授かれなかった。
少し話は遡るが、自分が20代の頃にずっと続けていた仕事を30歳手前で辞めて、次に自分が何をしたいか分からないまま派遣社員をしていた。その頃に夫と出会った。夫は海外に住んでいて私は日本に住んでいたが、たまたま日本で知り合った。しばらくは遠距離を続けていたが、遠距離は費用的にも大変だし、何よりもっと一緒に時間を過ごしたいという思いから、とりあえず私が夫の住む国へ移り住むことにした。続けているキャリアがあった夫と、次に何をしたいか分からない派遣社員の私。それぞれが置かれている状況的にも私の方が移りやすいと思ったし、安直かも知れないけれど新しい環境で何かやりたいと思えることに出会えるかもしれないとも思った。それにその国にはずっと住んでみたいと思っていたことも移り住む決断のひとつとなった。
そして夫と一緒に海外で生活を始めてしばらくして参加したとあるワークショップで、自分が心から楽しいと思えるものに出会った。ちょうどそのあたりから今後日本に住むか、その国で住み続けるかについて夫と話し合うようになった。結果2人で日本に移り住むことを決めたので、日本で暮らし始めたらそのワークショップで楽しいと思えたことを仕事として始めてみたいなとも思っていた。
子どもも諦めたくないし、自分が次にやりたいと思う仕事もある。もし自分がそのキャリアを追い求めたらきっと子どもは先送りになって、そしたら子どもを授かれるかも分からない。どちらも欲しい。結局どちらか選ぶことはできなかったので、妊活を続けながらどう物事が運ぶか、流れに任せようということにした。
そして帰国後、仕事探しを始めようかというタイミングでの妊娠発覚。妊娠発覚後の経過から、安静にするようにお医者さんから言われていたので仕事をすることは一旦諦めて、しばらくは専業主婦をすることになった。
だがしかし、仕事をしないことにどうも慣れない。専業主婦で全然良いよと言ってくれた夫には大変感謝しているし、体調的にも本当にありがたいのだが、働かずに夫の収入で暮らしていることに対してどうしても罪悪感と申し訳なさが出てきてしまう。そして毎月お給料が自分の口座に振り込まれないことへの不安も出てきてしまう。お仕事と家事の両立が得意ではない自分にとっては、これまでよりも余裕を持って家事に取り組めるから、その点においては大変ありがたいのに、それと同時に罪悪感や申し訳なさ、不安を感じてしまう。「お腹で子どもを育てるという立派な仕事をしているよ」「家事だって立派な仕事だよ」と優しい言葉をかけてくれる人たちもいて、本当に涙が出るほどありがたいし、私も他の人に対してはそう思えるのに、なぜか自分に対してとなるとネガティブな気持ちが出てきてしまう…。こんな風に感じている人は私の他にもいるのだろうか?
何もしていない(と感じてしまう)ことが苦しくなって、何か今の自分でもできることを始めてみたいと思うようになった。そして、先述したワークショップで出会ったやりたいことととは別に、ずっと心の片隅にあった文章を書くということを始めてみたいと思った。(文章を書きたいと思うようになったきっかけについては、また別の機会に話そうと思う。)別にお金になるわけでもないし、誰かが読んでくれるかどうかも分からないけれど、とにかく何かを始めてみたかった。けれどいざ始めてみようと思うと、自分なんて文才もないし…とか、特別なスキルや能力があるわけでもない自分が書くブログなんて誰が興味あるんだ…とかいろんな不安が出てきて、なかなか始められずにいた。
そんなとき、マツコデラックスさんが「何もしていなかった自分がだんだん惨めになって、自分には女装と文章を書くことくらいしか武器がなかったから、お金にはならないけどそれを初めてみた。そして気がついたらこんなことになった。だから人生ってわからない。何かやらないとその先もない」とテレビ番組で語っている動画に出会った。マツコデラックスさんみたいに有名になりたいとかそういったことではなくて、何か始めてみたら何かが変わるかもしれない、と思えた。その変わる何かは分からないけれど、1年後、数年後、自分がこの記事を見返したときに「あ、あのときブログを始めてみてよかったな」そう思えたらいいな、そう思いブログを始めてみた。そしていつか私の書く文章がほんの少しでもいいから、誰かの力になったり、役に立てたらいいな、なんて生意気ながら思ったりもしている。でも、それについては分からない。ただ、今は、少なくともこうして文章を書くことで、何もしていない(と感じてしまう)ことに苦しさを感じていたときより、少し気持ちが前向きになれている。長くなってしまったけれど、これが私がブログを始めたきっかけだ。
今日も拙い文章を最後まで読んでくれた方ありがとう。
